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【マンションという建物の価値を考える その3】

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【マンションという建物の価値を考える その3】

~負債マンション~

さて、皆さんは建物の価格はどの様に算出するのかご存知でしょうか?

例えば、税務署は新築マンションをだいたい建築費の60%
程度で評価し、皆さんが毎年支払う固定資産税の金額を決定します。
何故だか分りますか?

新築マンションの建物部分は建設会社(ゼネコン)が作るのですが、
たとえば、建築費を1億円とした場合について考えて見ます。

通常、建築費のなかには、建設会社の経費(建設会社の利益や、
人件費など)が約20%含まれています。見積書を詳しく見ると、
一般管理費とか現場経費・諸経費という項目で、計上されています。

一般に建設会社は、工事を請負った場合、実際の工事は下請け
会社へ発注し、工事現場の管理のみを行います。その為、実際に
工事を行う下請け業者(大工・内装・給排水設備業者等)もまた、
20%程度の経費を計上します。

即ち、1億円の工事費の内、建設会社の利益や経費、
職人さんの手間賃などが、建築費の40%近くを占める事を意味します。
当初の建築費から、40%(4000万円)を引くと、
建物の原価は約'6000万円'になります。

そして、税務署はこの6000万円で評価した建物に対して、
固定資産税を課税します。課税の仕方は、税務上、
建物は毎年価格が減る(償却資産)と考え、
鉄筋コンクリートの住宅の場合47年間で価値が
なくなると考えます。(正確には、残存価格として10%が残ります。)

これは、あくまでも税務上の話です。実際に建物は
価値がなくなるかどうかは、建物の管理状態の問題です。
 
以上は、建物を評価する場合の一例です。即ち、
新築マンションをお買いになった方は、この建物価格
(6000万円)を目減りしないように、今後、
努力してゆくことになります。

ここで、一つ大きな問題が起きる可能性があります。

それは、建設会社の施工ミスや、手抜き工事によって、
最初から6000万円の価値に値しないマンションがあるからです。

最近、テレビなどの報道で、築30年程度のマンションが、
ボロボロになってしまった光景を見かけました。

建物に大きなひび割れが入り、鉄筋が露出し、
鉄筋のサビが建物の外部まで流れ出して、
とてもみにくい状態でした。

一般的には、鉄筋コンクリートの建物は、
メンテナンスをしっかりやれば、50年や60年は十分にもちます。
建物がこの様なひどい状態になってしまったのには、
原因が二つ考えられます。

まず、第一は、バブル前後は、もちろん全部ではありませんが、
一部において、品質の良くない(施工精度が悪い)マンションが
建設されてしまいました。

その理由は、現場管理の経験が少ない現場監督や、
技術が未熟な職人さんが施工に携わり、施工レベルが
低下してしまったという事です。

ちょうどバブルの頃、私は建設会社に勤務しておりましたが、
特に、鉄筋や型枠大工など、主要業種における人手不足は深刻でした。

そして、第二番目はある時期に建てられたマンションには、
コンクリートに混ぜる骨材に、山砂では無く、海砂を使っていた
可能性があるという事です。海砂には塩分が含まれているため、
鉄筋を腐食させてしまいます。

また、塩分はコンクリートをアルカリ性から中性にし、
コンクリートの劣化を早めます。

厳しい言い方になりますが、塩害に侵されてしまいますと、
いくら補修工事を行って、たとえ劣化を遅らせる事が
出来たとしても、完全に回復する見込みはありません。

このような問題を抱えたマンションは10年もたてば、
外見からでも判断できるような、何かしらの問題が
出てきます。不幸にして大切な資産が負債になってしまう、
このようなマンションを買ってしまった場合、
完全なものにすることは出来ません。

早めに専門家に調査を依頼し、修繕計画をしっかり立て、
早め早めの対応をし、建て替えまでの期間を
少しでも、先延ばしするような対応が必要となります。


投稿時間 : 2007年06月20日 14:05

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