
【トラブル事の交渉!相手を納得させる為のヒント! 番外編2】
~更に、厳しい現実は続く!裁判に勝った!~
~そして何も残らなかった!!~
裁判の判決が出たからと言って、全てが解決した事にはなりません。
相手の出方次第では、更に厳しい現実が待っています。
相手が判決を従わない、或いは従えない場合があるからです。
たとえば、損害賠償の請求で、100万円支払えと言う判決が出ても、
支払うお金がなければ、支払いたくても支払えません。
また、家賃を滞納し「部屋を明け渡す判決」を勝ち取っても、
相手に引っ越す費用や引っ越す部屋がなければ
引っ越す事が出来ません。
要するに判決文はある意味ではだだの紙切れに過ぎません。
交渉事で一番困るのは、相手が開き直ってしまう場合です。
「金も無いし、引越し先もない、好きなようにしてくれ!」と
言われたら手の施しようがありません。
そして、どうにもならなくなった場合、最後は
法的手続きに基づいて、「強制執行」をすることになります。
今回は建物の明け渡しを求めた裁判で、
強制執行まで行ってしまったケースを例に、
「裁判で争うことが、いかに無駄な時間とお金を使うことなのか!」
をお話ししたいと思います。
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実例(立退きの強制執行)
家主のAさんは東京でマンションを2棟所有していました。
入居者のBさんは2003年4月、2DKの部屋を家賃12万円で
借りました。Bさんは入居当初から家賃は遅れ気味で、
2005年の4月には6ヶ月分の家賃(72万円)を滞納していました。
Bさんが家賃の支払いに誠意を見せない為、
2005年5月、家主のAさんは家賃の不払いによる「建物の明け
渡し請求」の裁判を、弁護士に依頼しました。弁護士費用は35万円でした。
2005年8月裁判の判決が出ました。
被告のBさんは一度も法廷に出廷しませんでした。
判決文は以下の通りでした。
1.被告は部屋を明け渡しなさい。
2.被告は明け渡しまでの家賃を支払いなさい。
しかし、Bさんは部屋を明け渡さず、居座り続けました。
Aさんは判決が出た後、Bさんと何回か話し合いを続け、
Bさんは何度か口頭では明け渡しの期日を約束しましたが、
全く守りませんでした。
2005年12月、Aさんは弁護士と相談して、
Bさんに対して最後の手段として、強制執行を行うことになりました。
強制執行とは裁判所の執行官が現場に来て、
Bさんに強制的に部屋の明け渡しをさせることです。
強制執行の日には、執行官、鍵屋さん、運送屋さんなど
総勢15人が立会い、鍵をこじ開け、中にいたBさんを外に出し、
トラックで6台分の荷物を運び出しました。
運び出された荷物はAさんが用意した倉庫に、
1ヶ月保管され売却されました。(ほとんど無価値です。)
結局、執行費用は
●運送費(70万円)
●保管料(15万円)
●執行官の立会い費用等(15万円)
合計100万円が掛かりました。
これらの費用は本来Bさんが支払うべきものですが、
Bさんに支払い能力がある訳がなく、Aさんが支払いました。
弁護士費用35万円、明け渡しまでの滞納家賃14ヶ月分(168万円)を
合わせると合計303万円の損失をAさんは被ったことになりました。
裁判はお金と時間がかかります。日本の裁判制度にも問題はありますが、
いかに裁判をせずに紛争を解決する事が大切か?
考えるきっかけにしてください。
終わり