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センチュリー21 平和開発株式会社
不動産コラム


『窓の手すりが無くて、主婦が転落死!』

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『窓の手すりが無くて、主婦が転落死!』

《度重なる死亡事故!》 

 大規模な回収騒動となった石油ストーブ。死亡事故に至ったガス湯沸器や扇風機など、住宅設備の事故が後を絶ちません。メーカーが自主的に回収していますが、全ての製品の回収には相当な時間がかかっています。そこで通商産業省は'''消費生活用品安全法の改正'''を掲げました。

 この改正法の柱のひとつは'''「点検通知制度」'''です。ガス湯沸器やガス風呂釜、浴室乾燥機など、事故発生率の高い製品について、'''使用開始から10年を経た時点''''で所有者に点検を求めます。これは、法律施行後に販売される製品に適用するものですが、この点検がオーナー負担になる可能性があり、なにより、'''給湯器のような備え付けの設備の点検を怠り、事故が発生した場合、オーナー責任'''と認定されると指摘されています。

《窓の手すりが無くて、主婦が転落死!》

 同じ住宅設備でも”窓の手すり”の有無で責任が問われた事例をご紹介します。これは、アパートでの転落事故に関するもので、福岡高等裁判所で昨年3月に判例が出た事件です。築34年の2階建アパートの2階に住んでいた主婦が、洗濯物を干しているときに窓から転落して死亡しました。窓は、床から73cmの高さにある、いわゆる腰高窓で、窓の外に取り付けてあった金物に物干し竿を渡し、その竿に洗濯物を干していました。この事故に対して夫は「この窓に”手すり”がないことが建物の欠陥」と主張して、家主に損害賠償を請求しました。家主は「この窓の腰高は十分で”手すり”がなくても危なくないから、窓に欠陥はない」と反論しました。その点について、

 第一審の福岡地裁は、下記のような判断をしました。

《第一審の福岡地裁》

① アパートができて30年超えるが、これまで無事故であること。② 入居者から特に危険であるとの指摘もなかったこと。③ 主婦自身も入居後2年以上生活をし、洗濯物を干してきたがその間は無事故であったこと。などの理由により、この窓に欠陥はなかったとして、夫の請求を棄却しました。

 更に裁判は上告されましたが、福岡高裁の判断は下記のようなものでした。

《第二審福岡高裁の判断》

①窓の腰高は73cmあることから、それ自体は欠陥とはいえない。②しかし、この窓を洗濯物を干すために利用しており、しかも、物干し竿を置く金物が錆び付いて伸縮できなくなっていたから、身体を戸外に伸び出す姿勢を取ることになるので、一定の危険があることは否定できない。③そうであるならば、家主としては、この窓に手すりを備えるべきであった。として、家主の責任を認めました。その損害額については過失相殺(民法第722条・「被害者に過失があるときは、裁判所は損害賠償の額を定めるにあたり、これを考慮することができる」)により、90%の減額をすべきであるとして、家主の責任は、損害額の10%(約350万円)相当としました。

《過失責任の原則》

”過失責任の原則”として、「家主が所有物件」を賃貸することで利益を得ている以上、貸主に提供した物件の”安全性”についても配慮すべきであり、配慮を欠いた結果損害が発生した場合にはその損害を補填すべきである、という考えに基づいた判決ですが、厳しい判断だと思います。


投稿時間 : 2008年04月07日 14:54

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