
【生き残れる建物とは?生き残れる人間とは?】
今回は、非常に短いサイクルでめまぐるしくい変化をする現代社会の中で、
「生き残れる建物とはどのような建物なのか?」
「生き残れる人間とはどのような人なのか?」、
について、わたしなりに考えてみたいと思います。
わたしたちは、阪神淡路大震災やホテルニュージャパンの火災などで、
現代を象徴する、建物や施設がもろくも破壊し、無残な姿になってしまった
光景をこれまで何回も見てきました。
このよう姿を見のあたりにすると、「建物自体が生き残ること」
の難しさを実感します。
建物が現在の今ある姿で存在し、生き残るためには
次の「3つの条件」をクリアーしなければなりません。
まず、
第一は、「その建物が物理的に存在できる建物であるか?」
ということです。
老朽化や災害等で建物が手直し出来ないぐらいの状況になった場合、
建物は生き残ることは出来ません。
第二は「その建物に経済的価値があるかどうか?」ということです。
建物自体はまだ、使用可能で収益をあげることが出来るが、
リフォーム費用や手直し費用がかさみ、コストをかけても
それに見合う収益が得られなくなった場合、
建物は生き残ることは出来ません。
第三は、「社会的に存在する価値があるかどうか?」
ということです。
物理的・経済的価値はあるが、住む人がいない、
借りる人がいない、使用する人がいない場合など、
すでに、社会的に必要とされなくなった場合も、
建物は生き残ることは出来ません。
悲しいことに現在、日本では、この社会的価値が
なくなってしまったために、取り壊されている建物が非常に多くあります。
バブルの頃作られた、「リゾート施設」や、「テーマパーク」、
まだまだ居住できる「中古の住宅」などです。
たとえば、ピラミッドはなぜ現在も存在できるのでしょうか?
ギザのクフ王のピラミッドは紀元前2900年前に建造され、
現在まで4900年間もの間存在し続けています。
これは何を意味するのでしょか?
ご存知のようにピラミッドは国王の墓ですが、
ピラミッドは現在も、エジプトにおける重要な観光資源として、
収入をもたらしています。
しかし、ピラミッドが現に存在している最大の理由は、
存在そのものに人類の遺産として、
「普遍的かつ社会的価値」があるからです。
さて、次に視点を変えてわたしたち、人間について考えみましょう。
まず、
第一の物理的に人間が存在しうる期間についてです。
すなわち、寿命です。
人間は生まれたと時から、成長から老化という過程をへて、
死への道のりが始まります。最新の研究によれば、
人は120歳から130歳程度までは、本来生きることが
出来る生き物と言われています。
老化とは、細胞が分裂しなくなり、新しい細胞が生まれず、
古い細胞が増えることによって引き起こされる現象です。
人の細胞は無限には分裂せず、分裂回数に限りがあります。
遺伝子は細胞分裂のたびに複製されますが、
遺伝子細胞の両端のテロメアと呼ばれる部分は
複製のたびに短くなり、ある長さまで短くなると、
細胞は分裂しなくなります。結果として古い細胞ばかりになり、
細胞は死にます。すなわち「人の死」を意味します。
しかし、ほとんどの人は細胞が分裂を停止する前に
死んでしまいます。理由は、ストレスや食生活・社会環境など
の影響で、がん細胞が発生したり、細胞が弱ったり、死んだりし
人生は引き算式に短くなります。
(タバコを吸うとマイナス10年・過度のストレスにより
マイナス20年などのように)
建物と同じように人間の物理的寿命も、
日頃のメンテナンス次第で長くも短くもなります。
次に
第二番目の経済的価値についてです。
太古の人類の様に、大自然の惠をふんだんに摂取でき、
食生活が自立できた時代は、生き残るために、
人には経済的価値は要求されませんでした。
しかし、世界の人口が70億人、そして、急速に更に
増え続けている現代社会において、自分自身が生き残るためには、
食料を確保するだけの経済力(経済的価値)がなければ
生き残ることは出来ません。
体調を壊したり、リストラにあったりして収入が
途絶えてしました場合、厳しい現実が待っています。
(社会福祉手当・年金等もありますが)
そして、
第三の社会的価値についてです。
人間の社会的価値は経済的価値を抜きにしては考えられません。
わたしの父は「洋品店」を営んでいました。
しかし、品揃えが豊富な大手物販店の出店の影響で、
昭和50年頃から生活が成り立たなくなり、
45歳にして始めて会社勤めをせざるをえなくなりました。
まさに、社会的需要が少なくなり、洋品店の店主として、
社会的・経済的に生き残れなかっことになります。
また、ある大手の商社に勤めている人が、
転職のため他社へ面接を受けに行きました。
その方は、面接担当者の「あなたは前の会社でどの様な
仕事をしてきましたか?」という質問に
「部長をしていました。」と答えたそうです。
「前の会社での部長」という肩書きは転職をすれば、
何の意味もなくなってしまいます。
求められているのはその人の経験や専門知識であり、
「社内の肩書きのみ生きてきた人」も、社外の社会的価値は少なく、
生き残ることが難しい人の一人です。
建物をその時代の需要やニーズにあわせ、リフォーム・
リニューアルして行くことが、建物が生き残る絶対条件であるように、
人も、常に時代に適応できる「社会的」能力を身につけることは、
この厳しい競争社会を生き抜いていくためには、
大切な要件になります。
以上「建物」と「人」とを対比しながら、
厳しい世の中を「生き残る」条件について考えてみました。
ちなみに、わたし自身一番大切にしているのは
「物理的に生き残る」ための「健康」です!!